大阪の夏フェスって、基本的にラシュボことRUSH BALLのチケットはソールドアウトするが、オトダマことOTODAMA~ 音泉魂~のチケットはソールドしないという通説がある。
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キュウソの歌でもこのことはネタにされている。
実際、オトダマの長い歴史のなかでソールドアウトしたのは過去に3回しかなく、今年のオトダマのチケットがソールドアウトしたことは、一部の界隈にとっては大ニュースとなった。
なぜこのメンツでソールドするのか?そんな話で持ちきりになったのだ。
一方、毎年チケットが完売しているはずのラシュボは全日当日券を販売するという事態に。
そもそも大阪の夏フェスはジャイガ然り、サマソニ然り、売り切れないことが当たり前になりつつある。(この辺りは地方の野外フェスの躍進や、フェスの乱立しすぎ問題なんかも関係あるわけだが)
なぜ例年はソールドアウトしないはずのオトダマが、今年はソールドアウトしたのか?
この記事ではそのことについて考えてみたい。
1.ヘッドライナーがSuchmosだから
オトダマが過去にソールドアウトしたのは3回。一回目はビークルの解散ライブとなった2010年、二回目はレキシがヘッドライナーを務めた2016年、そして今年である。
2010年がソールドアウトしたのは、ビークルの正真正銘のラストライブがオトダマだったからに他ならないと思う。
2016年がソールドアウトした具体的な理由はよくわからないが、オトダマのヘッドライナーにしてはけっこうなネームバリューのあるレキシがトリだったことは、要素として大きいのかなーなんて思う。
となると、今年はSuchmosのネームバリューでソールドアウトにまで漕ぎ着けたのではないか?そんなことを思うわけだ。
確かにSTAY TUNEバブルは過ぎ去り、ワールドカップのNHK公式ソングもそこまで流行りはしなかったものの、彼らのワンマンライブのチケットは軒並みソールドアウトするし、今度は横浜アリーナでライブをするみたいだし、他の野外フェスでもメインステージでけっこうか集客を誇っているようだし、Suchmosの人気というのは、みんなが想像するより大きいものがあるように感じる。
また、Suchmosは他の若手バンドと違って、そこまでたくさんのフェスに出演するわけでもない。
今年であれば、フジロック、ライジング、サマージャム、ラブシャ、そしてオトダマの5つである。おまけに秋のワンマンライブは全て関東開催である。
ということは、西の方のSuchmosファンにとっては、オトダマというのは、Suchmosのライブを観れる絶好の機会であると言えるわけだ。
だから、オトダマ参戦に白羽の矢を立てた人が増えて、チケットがソールドしたのではないかという説。
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2.フジロックでヨンスが天然であることがバレたから
Suchmosのボーカルであるヨンスは天然であり、ライブ中に数々の名シーンを作ってきたことで有名なのだが、それが周知されたのは、今年のフジロックのステージで様々な伝説を打ち立てたことが大きいように思う。
この辺りの武勇伝は、まとめサイトなんかにまとめられているので、そちらを参照して頂きたいが、ことフジロックに関しては、格好から既にやばかったのだ。
これである。
ダサいとかカッコいいとか、そんなものを超越したこの格好。
バンドマンなんてゴーイングマイウェイでなんぼ!みたいなところがあるけれども、ゴーイングする方向があまりにも他と違いすぎて、ボケなのか本気なのかすらわからないクールさがその格好にはあった。
なによりフジロックで伝説となったのは、長々とヨンスが感謝の言葉を述べているから、てっきりお客さんやスタッフなどに感謝の言葉を述べていて、エエ感じのことを言っているのかと思われたのだが、よ〜くMCを最後まで聴くと、フジロックに生えているたくさんの木々たちに感謝の言葉を述べるという、謎のMCを披露したのである。
あの時の会場の空気は、その場にいた人にしかわからないものがあったことだと思う。
ヨンスの天然エピソードは探せば探すほど出てくるのだが、ここで大事なのは、そんなSuchmosが万単位のお客さんを集客するフェスのメインステージのトリを務めるのは、おそらくオトダマが初めてであるということ。
もしかすると、フジロック以上の伝説的なMCを残すのではないか?オトダマ史にも残る伝説を披露するのではないか?そんな期待が高まったからこそ、このオトダマのSuchmosだけは何とか目撃しなければ……そんな想いを滾らせる人が増えて、チケットが捌かれたのではないかという説。
3.ガリガリガリクソンが復活する説
オトダマは毎年入浴宣言というコーナーが設けられており、基本的には芸人がオープニングアクト的な立ち位置に立って、フェスの開催の宣言と、ネタを披露するのだ。
この枠は、基本的にレイザーラモンRGかガリガリガリクソンが担当している。
が、ガリガリガリクソンは昨年、道交法違反で逮捕されてしまったため、昨年の開催宣言には芸人を呼ばなかった。
その代わり、ガリガリガリクソンが戻ってきたら、次は彼にお願いすることを匂わせる旨を発表して、開幕宣言に代えたのであった。
あれから1年。
ガリガリガリクソンがどうなったのかはよくわからないが、もしかしたら今年はガリガリガリクソンがステージに立つのではないか?
オトダマファンからしたらここは重要な問題であるため、もしそうなのだとしたらそれは目撃しなければならないわけだ。
確かにいつもと少しメンツやテイストは違うけれども、そこはとても重要なわけだ。
そんな使命感に駆られたからこそ、チケットが少しずつ捌かれていき、結果ソールドしたのではないかという、そんな説。
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4.コンセプトがしっかりしている
今年のオトダマは例年と比べて、オトダマっぽくないと言われている。
オトダマは良い意味でふざけたイベントであり、どちらかというと笑いを優先させるイベントである。
が、今年はメンツがあまりにもオシャレすぎる、というのが大方の意見なのだ。
確かにヨンスは天然なため、意図せぬところで笑いを取るかもしれないが、それにしてもコミック的な要素が少なすぎる、そんなことを思う人もいる。
が、オトダマというフェスは、大阪のフェスにおいて、最もステージのレイアウトに関しても、アーティストの並びにおいてもコンセプト的なのである。
メンツをみて、あーオシャレだなーと感じるということは、きちんとコンセプト通りにメンツを揃えられているということであるし、ヘッドライナーがもっとも輝くようなラインナップをブッキングできているということの現れでもある。
これってイベンター主催こフェスとして考えたら、とても凄いことだと思うし、オトダマはコンセプト的であるからこそ、固定ファンを少しずつ増やしてきたフェスであった。
今年のオトダマもコンセプトの色は例年とは違うにしても、きちんとコンセプトが見えるイベントとして成立しているからこそ、8月の終わりになって、ようやく都合をつけることができた社会人たちが、マイペースにチケットを購入していき、結果、ソールドアウトしたのではないかという説もあるわけだ。
まとめ
なーんて色々と考えてみたが、よくよく考えてみたら、過去にオトダマがソールドアウトしている共通点は、ワンデイズのみの開催である、というところにある。
逆に、ラシュボは3日間の開催にしたからお客さんが分散してソールドできなかったという実態もある。
ロッキンだって日数が増えると、ソールドするまでに時間がかかっているし、開催日数というのが実は一番のキモなのかもしれない。
なかなかソールドしないフェスは無理せず一日開催にしたらソールドするのではないか?
なーんて空気の中、お客さんがどんどん減っているサマソニが来年はスリーデイズの開催を試みようとしているのだから狂気の沙汰としか思えないが、それはそれとして話を置いておこう。
本当に大事なのは日数ではなく、ちゃんと運営側の志が見えるフェスになっているかどうかなのだから。
ちゃんと志が見えるフェスは、きちんと支持されているように僕は思うし。
まあ、結論、色んな要素が重なったからオトダマのチケットはソールドしたのだ!ということで。
そんなことより何より、今年は都合により、僕、オトダマに行けないんですよね。あーただただ悲しい。あー無念。
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