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長いこと音楽を聴いていると、それまであった自分の価値観を木っ端微塵にさせられるような、衝撃的な音楽との出会いというものがある。

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僕の高校時代に、そういう衝撃を与えてくれたバンドのひとつがこれ。

the band apart。

通称バンアパである。

今年で20周年を迎えるバンドなんだけど、初めて聴いたときは、オシャレとかっこよさを両立させたこんなバンドいるのかよマジかよ、って思ったものである。

ほらこれ。

単純にギターのカッティング、すごく気持ちよくないですか?

基本的に、ロックバンドをオシャレと形容する時って、ギターのカッティングとコード進行にオシャレさを感じるかどうかだと思う。

バンアパの曲を何曲か聴いてもらったらわかるんだけど、どの曲もリードギターがいちいち凝ったコード進行で、器用なストロークをしていて、それによりオシャレ感が生み出されている。

しかも、このやたらとテクっててオシャレなギター、ボーカルが歌いながら弾いてるっていうんだから、開いた口が塞がらない。

いや、これ、ギタボがやるリードギターじゃないでしょっていうのは、バンアパが出てきはじめた当初、色んなところで言われていた話である。

ただ、バンアパがグっとくるところっていうのは、オシャレなところそのものじゃなくて、ただオシャレなままでは終わらない曲展開の部分にあるよなーと個人的には思う。

オシャレバンドと括られるバンドって今でもたくさんいて、ナルバリッチなんかはその代表格だと思うんだけれど、バンアパの場合、ただオシャレだなー綺麗だなーでは終わらないトリッキーな曲展開があるわけだ。

例えば、これ。

これもメロ部分だけ聴けばオシャレで爽やかな歌だなーって感想で終わるのかもしれないけれど、2番のサビが終わってから一気に展開が変わるところが見物で。

一度テンポを落としてしっとりとした空気になったかと思いきや、間奏に入る頃には楽器隊全員がこれでも食らいやがれと言わんばかりに惜しげもなくテクった音を披露して、そして何事もなかったかのように、さらっとまたサビに戻る流れ。

ここですよ、ここ。

間違いなくカッコいいと思うんだ。

バンアパってオシャレなだけじゃなくて、きちんとカッコよさを同居させる曲を作ってくる。

しかもどんなにテクッた曲展開であっても、きっちり4人だけで表現してしまう凄さがあるのだ。

聴いてもらったらわかるんだけど、バンアパってリードギターだけじゃなくて、各パートの演奏技術がとにかく高い。

色んなパターンの曲展開ができるのは、土台にあるドラムが色んなリズムパターンに対応するからだし、リードギターのカッティングに対するもう一本のギターは、リードギターと違ってえらくメタルっぽいフレーズを連発して、容赦なく印象的なフレーズをぶち込んでくるので、一曲対する広がりがより大きいものとなる。

もちろん、ただテクるだけじゃなくて、バランスをみてバンドサウンドを練っているので、テクニックが鼻に付くようなイヤらしさは残らないし、だからトータルで聴けばバンアパの音って「オシャレだよね!」っていう印象に留まるバランス感もあるわけだ。

なにより、ギターがやりたい放題弾いてる一方、ドラムとギターのバランスを上手に取っているベースの存在感もバンアパサウンドの要を握るファクターだったりする。

要は、メンバーそれぞれがまったく違うジャンルの音楽を弾いているんじゃないかってくらいある種バラバラなところがあるのに、バンドとしてはすんげえー綺麗に曲をまとめあげて音を融合させちゃっているので、結果「オシャレ」という印象しか残らないような、その音楽センスがとてもエグいよなーという結論に行き着く。

ライブだと、これがさらにカッコよくなるんだから、もう手がつけられない。

ひとつ難があるとすれば、すんげえ幅広い音楽を横断して、すごくトリッキーなことをやっているにも関わらず、メンバーの技術が高過ぎるので、どんな音楽を展開しても「バンアパっぽい」の一言で片付けられてしまうところかもしれないが。

演奏がレベルが異様に高いのに、少し詰めが甘い

バンアパでもっとも人気のある曲といえば、「Eric.W 」だと思う。

メロ部分はとにかくオシャレに展開されるのに、サビに入る頃にはカッコイイが圧倒的勝るバンアパらしい一曲である。イントロのリフとかすごく印象的だし。

ただ、この曲、ひとつ問題がある。

それは、曲は死ぬほどオシャレでカッコいいのに、MVが致命的にダサイことだ。

みてほしい。

なぜあの音楽からこういう映像を発想したんだ?と監督を小一時間問いつめたくなるような、ある意味とてもメロウなMVになっている。

カラオケのときに流れるよくわからん映像の方がクオリティが高いのでは?と思わず苦言を呈したくなるような絶妙なデキ。

あと、公式HPの更新が妙に遅いのも頂けない。

演奏とか楽曲作りとかそういう音楽的な要素以外の部分では、微妙にスキがあるのがバンアパの魅力のひとつなのである。(まあ、他の曲のMVは演奏シーンを映すだけの無難なものだったりするんだけどね)

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MCが独特

バンアパのライブを見てほしい。

観客からみて左手にいる奴の存在感が妙に濃いよなーと思わないだろうか?

この人、バンアパのベースを担当している原っていうんだけど、ライブ中のビジュアルがあまりにもアレなせいで、となりで弾いてるギターが目を背けてしまうくらいアレな存在のお方なのだ。

ライブでは、このベースがよくMCをする(厳密にはボーカルの荒井さんと交互くらいの尺だが)

この原さん、なんとも言えない微妙な空気になるMCをよくするのだ。

キュウソのヤマサキセイヤとか、夜ダンの鈴鹿とか、ウケるときはウケるけれど、微妙な空気になるときはトコトン微妙な空気になるMCをする人っているじゃないですか?

バンアパ原もある種、そのタイプ。

ただし、彼はテンションでその場を乗り切るような勢いだけのMCは一切せず、磨き上げられた己の話術だけでお客さんを引き込むような、独特のMCをするのだ。

ボケのクオリティが絶妙なまでにシュールなために、ウケるときはウケるんだけど、シュールすぎるときはファンですら「これは笑っていいのか?」と不思議な気持ちにさせるMCをするのだ。

フェスでも積極的に喋るので、機会があれば、ぜひみてほしい。

曲がカッコイイ

まあ、結論、素直に演奏がカッコイイバンドなんですよバンアパって。

ノリとか勢いとか佇まいがカッコイイバンドっていうよりも、単純に演奏そのものがカッコイイバンド。

しかも、メンバー全員が曲を書けるし、メンバーごとに個性のある曲を書いてくるのだ。

メンバー全員が曲を書いていて、且つ、全メンバーの曲がそれぞれ個性を放っているバンドなんて、バンアパかラルクくらいなものですよ。

ちなみに、僕、ラルクならken曲が好きです。

そんなバンアパ、20周年を迎え、その技術的な部分は衰えぬどころか、今なお磨き上げられているので、機会があればぜひ一度聴いてみてほしいバンドナンバーワン。

間違いなく圧倒されると思うので、ぜひぜひぜひぜひ。

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