LINEで送る
Pocket

3年くらいで各バンドのタームが変わっていく、というのがリスナーとしての僕の持論だ。

スポンサーリンク

まあ、3年という単位が妥当かどうかは怪しいところであるが、すんごい速さで、バンドの世代交代が行われている。

これは間違いないと思う。

シーンが変わることで、自分と同世代のバンドがシーンのど真ん中で音を奏でることも増えてきた。

自分は、ワンオクのTakaとかWANIMAのKENTAとかフォーリミのGENとかと同い年なのだが、並べてみてもわかるとおり、30歳に差し掛かったバンドたちのシーンにおける存在感は増しているように思う。

存在感というものを、あえて別の言葉に置き換えるならば、彼らは夢を追いかける側から夢を与える側になったみたいな。そんな変化なのだと思う。(まあ、ワンオクは随分前からすごく売れてはいたけれど)

未だにロッキンやCDJなんかだと、10-FEETやアジカンなんかが不動のトリって感じだけど、それも少しずつ変わるのかなーなんて思う。

まあ、そもそもフェスシーンとにらめっこしながらロックシーンの現状を量っていく、という態度自体が古い話になっていく気もするが、まあそれはそれだ。

トリだけの話ではない。

フェスに出演が決定すれば、それだけで多くの人がテンションが上がるようなバンド、今で言えばBUMPとか。

そういう存在感の放ち方をしているバンドが、30歳前後のバンドでも、どんどん出てきている。

これも、凄いことだよなーと思う。

なにより、自分と同世代のバンドがシーンを引っ張るような存在になっていくことで、上の世代はそれをみて良い意味で「負けてらんねえ〜」ってなるだろうし、それより下の10〜20代のバンドは、彼らを一つの目標にして、色んなことに磨きをかけていくのだろうなーと。

僕たちと同世代のバンドなんかだと、ハイスタとかナンバガとかBUMPとかアジカンとかエルレとか銀杏とかフジファブリックとか、そういうひとつふたつ上の世代のバンドに影響を受けて、音を奏でるようになった。

そして、次。

自分と同世代のバンドは、自分より下のバンドに影響を与える存在、夢を与える存在になるのだろうなーと。

そんなことを思うわけだ。

それって、すごく素敵なことだよなーと。

というのも……

自分が大学のときは、フェスみたいなブームは一過性のもので、自分が30歳になる頃にはロックと呼ばれる音楽は完全に下火になると思っていた。

でも気が付いたら、ロックと呼ばれる音楽や、フェスシーンは未だにすごく盛り上がっている。

そりゃあ、日本全体でみれば、そういう盛り上がりは局地的なものかもしれない。

でも、未だに、一定の場面・場所においては圧倒的な市民権を得ているし、その流れは加速しているようにすら思う。

もちろん、少しずつロックなるものの概念は変わっている。そこに対して、思うところがないわけではない。

けれど、自分と一回り以上年齢の違う人たちが、自分と同じように、ロックと呼ばれるものやバンドに目を輝かせている。

それ自体は、すごく素敵だし、すんごいことだよなーと思う。

こんなのロックじゃないとディスる人がいたとしても、自分より下の世代が、自分なりのアイデアを生かして、今のシーンに爪痕を残そうと工夫をしたり、試行錯誤をしてライブをしていくその流れ自体が、単純にワクワクするし、この先もシーン自体は面白くなるんだろうなーと思うわけだ。

自分の好みがどうとかっていうより、そういう活況している空間に身を投じていることの面白さを感じる。

リスナーとして傍目から見てる僕は、そんなことを思ったりする。

スポンサーリンク

ところで……

30代になるバンドが躍進をしていくのとイコールで、メンバー(のほとんど)が20代のバンドも、どんどんと次を見据えて、攻めているなーと思うことが多くなった。

マイヘアなんかは、その代表だと思う。

新譜である「hadaka e.p.」を聴いているとすごくそれを感じる。

「あ、ホールで披露してもハマるような、スケールの大きな曲を作っている」って感じるわけだ。

そして、そういうスケールの大きな歌を作っても、それがカッコよくハマっている。

例えば、だ。

いま売れているバンドにいきなりコバタケっぽいアレンジを施して、ホール様にバンドを仕上げてみました、って感じの曲をリリースしてもダサいし、刺さらないと思うのだ。

見立てだけホールで演奏する壮大な曲に仕立てたとしても、それがハリボテであれば、映えないと思うのだ。

でも、マイヘアの新譜は違う。

死ぬほどライブをして、色んなものを磨いた果てにたどり着いたスケールアップだから、曲のスケールが大きくなったなーと感じても、きちんと見合っているように感じる。

歌詞のテイスト、歌っている内容も、より広い間口を意識したものに変わっている。

けれど、単に売れ線を狙ったとか、魂を売ったとかそんなふうには感じない。

そこに関しても、ちゃんと伴ったうえでのスケールアップをしているのかなーなんて思う。

話は変わるが、マイヘアと同年代のバンドだとヤバTも圧倒的な存在感を放っている。

ただ、ヤバTの場合、マイヘアとは逆で、本当はすごく大きくなっているのに「離れてしまった感じ」を出さないにしているように感じる。

実際、バンドのマインドとしても、大きなところでどかーんってやることよりも、ライブハウスとかでやることにこだわってる感じがする。

リスナーとの距離感を意識して、バンドを進化させている。そんな感じがするのだ。

とにかく言えるのは、20代後半くらいのバンドもどんどんと躍進しているということ。

で、躍進しているバンドって、ちゃんと楽曲を聴けば「次は俺たちこういう方向に向かうぜ!」みたいなメッセージが伝わってくる。

仮にタイアップソングだとしても、歌詞はタイアップのことが書いてあるようにしか見えなかったとしても、きちんとバンドとしてのメッセージが見える気がするのだ。

音から歌詞から色んな要素から、そういうバンドのメッセージが見える気がするのだ。

ただ……

シーンみたいな広い話、俯瞰的に捉えた話をすると、どうしても、そのもうひとつ下の世代からは、圧倒的な存在を放ちそうなバンドがまだ出てないように感じる。(年齢だけで言えば、SHISHAMOのような若いバンドもいるけれど、今回はこういう指摘は割愛する)

そんななか、ひとつ面白いことが起こっている。

THE NINTH APOLLOというレーベルの躍進だ。

マイヘアやyonigeのようにイキの良いロックバンドが所属しているインディーズレーベルなのだが、インディーズ系レーベルの名前そのものが、ここまで新たに若い層に浸透する例って、今まであんまりなかったように思う。

もちろん、PIZZA OF DEATH RECORDSをはじめ、UK.PROJECTとか残響レコードとかカクバリズムとか名前を聴いて知ってる!ってなるレーベルもいくつかあるとは思う。

でも、躍進ってことを考えると、THE NINTH APOLLOの影響は大きくなっているように感じる。

ナインス系なんて言葉が出てくるくらい、シーンに与える影響は大きくなっているし。

2017.2018年はひとつのバンドがどかーんとくることはあまりなかったが、間違いなくナインス系という言葉の存在は大きくなった。

もしシーンとして大きく変わったものは何か?と問われたらTHE NINTH APOLLOの認知とシーンに与える影響力じゃないかと思うわけだ。

ちなみにここでいう影響力って、単にマイヘアのようにナインス所属のバンドからどんどん売れるやつが出る、とかっていう話だけではない。

ひとつのブランドが生まれると、絶対にそのブランドに対抗する何かが生まれる。

そういう流れの中で、各々がそれぞれのポジションをとることで、シーンはさらなる盛り上がりをみせる。

そういう大きな流れはあるはずだ。

例えば、フェスは踊らせてなんぼみたいな空気があって、そのアンチとして踊らせない音楽を積極的に鳴らすバンドが出てきて、そういうバンド群にシティポップなんてラベリングをして……みたいなそういう大きな流れ。

プレイヤーとしては、そういう大きな流れに組み込まれたり、簡単にラベリングされることは嫌うだろうが、俯瞰してみたときにそういう流れがあるかないかは大きい。

そういう流れが見えるからこそ、新たな流れは生まれるし、シーンは活況すると思うのだ。

で、そういう流れのなかで「ナインス系」という言葉が生まれたというのは、面白いというか、色んな期待ができるというか、とにかくワクワクを感じるわけだ。

2017年〜2018年は強烈なレベルのブレイクバンドは生まれなかったと言われることもあるが、そんなことはないでしょ?もっと大きな枠組みでみると、色んな動きが起こっているよ、という話である。

仮にナインス系という流れがあるのだとしたら、絶対にナインス系に対抗する流れだって生まれるわけで。

そういうふうにして、ひとつ大きなものが生まれると、そこに対する反抗も生まれるわけで、そういう色んな変化の予兆が次々と生まれるのは、面白いよなーという話。

ロックだって、大衆音楽というものが力を持っていてその対抗馬としてブイブイ言わせたから、燃えるしアガるし面白くなったという流れがあるわけで。

だから、今はこれだけは言えるわけだ。

平成の次の元号のロックシーンも、何かしらの新たな風が吹くんだろうなーと。

あるいは、風なんて吹いてないのに、何かが頬を通過したりするんだろうなーと。

世代交代が加速していくなかで、新たなワクワクは絶えずどんどんと生まれるのだろうなーと。

スポンサーリンク

LINEで送る
Pocket