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まとめサイトなんかにまとめられていたので、ご存じの方もいるかもしれないが、今年(2016年)のカミコベでのフォーリミのライブは、ダイバーが出すぎたため、柵が壊れ、50人ぐらいが倒れ、演奏が何度も中断になり、人が倒れていてもダイバーが出たりして地獄絵図のようなライブだったのである。

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なぜ、こんなことが起こったのか。

カミコベは無料イベントという性質上、どうしても柵含めてステージが簡素になっているので、キャパのわりに色々ともろい部分がある。

だが、他のアーティストのライブはこんなことは起こっていない。

なぜ、フォーリミのライブだけこうなってしまったのか。

ここでよく言われるのが、フォーリミのファンはマナーが悪いという言説。

まあ、ぶっちゃけマナーの良くない人もいることは確かだが、フォーリミ主催のヨンフェスは、初期の京都大作戦を想起させるくらい気持ちよいフェスだったという意見が多く、むしろフォーリミを本当に好きな人たちはマナーが良いのだ、ということを示したようなイベントとなった。

ということは、単純にフォーリミのファンはマナーが悪いといって切り捨てるのは少し違う気がしてくるわけだ。

今回はなぜこのような事故が起きてしまったのかを掘り下げ、今後このような事故を減らすにはどうしたらいいのかを考えてみたいと思う。

まずは、ヨンフェスとカミコベの違いは、料金である。

ヨンフェスは有料のイベントであるが、カミコベは無料のチャリティーイベントである。

無料でありながら、キャパが大きく、ちゃんとチケットを発券していれば、ほぼ間違いなく参戦できるイベントなのだ。

これを可能にしているのは松原さんの尽力に他ならないので、この場で改めて感謝したい。(松原さんって誰なん?という話は本記事からはそれてしまうので、ここでは割愛しておく)。

いずれにせよ、無料で参加できるということは、普段はお財布事情的になかなかライブに行けない人もライブに参戦できるチャンスだったりするわけだ。

おそらく、初めてフォーリミのライブを見に行ったという人もたくさんいたのだろう。

で、フォーリミというバンドはもっとも勢いのあるメロコアバンドのひとつであり、ライブの盛り上がりは全盛期のハイスタやエルレなんかに引けを取らない(それだけ音楽が力を持っているということだ)。

大量のダイバー発生、まるで今の日本の年金構図を現したかのような大量のリフト出現(要は上にいる人多すぎという例え)、そして年齢層は全体的に低めなゆえ、イキっているディッキスタイルのキッズが多めなのが特徴である。

とはいえ、多少の形は違えど、他のバンドだってメロコア界隈なら、前述と似たような状況になる。

ダイバーとメロコアは切っても切れない縁にあるわけだ。

なのに、フォーリミでは事故が起こり、他のバンドではそんなことはないというのは不思議な話だ。

おそらくフォーリミでダイブしている人間は他のバンドでもダイブをやっているはずなのだ。

フォーリミの音楽はダイブをしたくなるくらい気持ちのよい音楽であり、ダイブしたくなる気持ちもわかるが、「うおおおおお、もう我慢できねえ!ダイブするしかない!」というテンションでダイブするというよりは、ダイブすることに快感を覚えてしまっているダイブ中毒者の方が多く、そういう人間は10-FEETだろうが、ヘイスミだろうが、SiMだろうが、ダイブすることであろう。

たぶん。

でも、他のバンドでは将棋倒しみたいなことは起こっていない。

なぜなのか。

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まあ、フォーリミは今年のカミコベにおいて、群を抜いた人気であり、会場の前の待機の列がすごかったので、おそらく会場の中はパンパンであり、他のバンドより密集度が高く、動きづらく、不安定な態勢で見ていた人も多く、将棋倒しが起こりやすい状態であったことは間違いない。

ここはひとつのポイントだ。

フォーリミは人気という点である。

これが意味するところは、普段はメロコアには見向きもしない人たちでも、フォーリミは観ようとしている人が多いということを示しているわけだ。

そうなると、ダイブ慣れしていない人も増えてくる。

近年は、邦ロックはキュウソ、KANA-BOON、ゲス、KEY-TALKなどのおかげで、サブカル系女子の集客がとにかく増えており、サークルとかでワチャワチャすることはあっても、身の危険を感じるようなエグイモッシュには巻き込まれることは少ないようなライブを行うバンドも増えてきている(フェスではその限りではないことも多いけど、まあイメージではそういう感じ)。

フォーリミもビジュアルだけでいえば、わりとそういう系(ここのニュアンスは言葉で説明しずらいのだが)のファンも獲得しちゃい、普段はダイブは少ないライブにしか行かず、ダイバー大量発生系のライブには行かない女子も、フォーリミのライブには足を向けることが多い。

下手をすれば、フォーリミのライブはダイバーが大量発生するという知識がないまま、うっかり最前を取っちゃったする事態もある。

考えてみてほしい。

SHISHAMOのライブに、突如ホルモンを登場させ、かつ途中からホルモンファンを会場に放ったとしたら。

そりゃあ事故が起こるであろう。

フォーリミのライブは要はそういう事態になっているのである。

だから、どうしても事故が起きがちなのだ。

いや、もちろん「やめろ」と言われても暴れることやめない人間が多い、とか色々と問題はあるのだけどね。

本当は助け合いながら暴れるべきだし、クラウドサーフをするときは下の人間に「ありがとう」の気持ちは忘れずに行うことが基本なのに、フォーリミでダイブする人のおよそ9割はそういう気持ち持っておらず、そこも問題だと思うのだけどね。

けれど、これはエアジャムのときからあった問題で、人間って若いときには、向こう見ずもところもあったりするわけで、まあ、しやーない部分もなくはないわけで。

まあ、それは置いといてさ。

フォーリミは分断しかけているメロコア系ファン層と、サブカル系ファン層を繋ぐことができる数少ないバンドだと思うのだ。

だからこそ、こういうタイプのバンドの場合、他のバンドとは違う新たなマナーというものを考える必要があり、それがうまくいきば、きっとより良いライブを作れることができるはずなのだ。

ヨンフェスがマナーがよかったのは、おそらく共演バンドの「タイプ」のおかげだと思うのだ。

よーくみれば、わかるけど、ダイブ中毒者が好きそうなバンドはあまりヨンフェスに出演しておらず、サブカル系が好きそうなバンドの出演が目立っている。

だから、自然とそっち系のタイプの客層が多くなったのだろう。

だから、事故は起こらず、マナーもよかったのだ。

(なんかこの言い方だとダイバー中毒者はマナーが悪いやつだらけみたいな言い方になってしまうが、そういう意味ではないので悪しからず)

邦ロックというものが大きくなり、色んなバンドが生まれると、色んな人が集まってくる。

そうなると、どうしても事故が起こりやすくなってしまう。

それを阻止するには「ルール」を作るか、ファンを混同させずに分断させるしかなくなってしまうことになる。

でも、そんなやり方で、場を「安定」させるのはやっぱりつまらないと思うのだ。

やはり、そういうことを回避するためにはルールではなく、個々がモラルを持ち、マナーを守ることだと思り、他人を少しでも思いやることしか方法がないと思うのだ。

若いうちはどうしても向こう見ずになってしまうけど、どこかのタイミングで「おれって自分のことばっか考えすぎやん。少しは周りの人に気遣ってあげるような人間になろう」と気づき、それが少しずつ全員の心に宿ることを祈るばかりである。

若いうちはなかなか気づかなくても、絶対に年を重ねれば、気づくに決まっている。

思えば、東北ライブ大作戦に目を連ねているバンドたちは、若いときは無茶苦茶だった人も多いけど、年を重ね、「優しさ」がにじみ出るようになったバンドも多いのだ。

大丈夫。ふとしたきっかけで人は変わることができるのだ。

だから、それまでバンドマンや周りの大人たちは大変だと思うけど、若者に諭してほしいと思うのだ。大変だけれども。

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